任意売却「成功する人」と「失敗する人」の違いとは？

 

不動産競売を回避する方法として、任意売却を勧めている会社はたくさんあります。かく言う当社も、任意売却を専門に扱っている不動産会社です。

様々なご事情で住宅ローンが払えなくなったり、健康保険料や税金などの納付ができなくなったりして滞納が続いてしまうと、最終的には所有されている不動産が差押えられ、不動産競売へと状況が進んでいってしまいます。

そのような状況になってしまった場合、一番やっていただきたくないことが「何もせず、そのまま所有不動産を競売にさせてしまう」ことです。不動産が競売されてしまうことは、所有者にとって何も良いことがありません。ですから、そのような状況に置かれてしまった場合には、一度、任意売却による解決も視野に入れてみてください。

但し、任意売却も依頼をしたら必ず成功するというものではありません。任意売却の手続きの中で、依頼者自身がとる対応によって結果が左右されることも実際には多いです。

本記事では、任意売却を依頼した場合に、成功する人と失敗する人では何が違うのか、その特徴について説明したいと思います。

任意売却に失敗してしまう人の特徴

任意売却は、依頼すれば必ず成功するという手続きではありません。

不動産競売と比較して任意売却のデメリットを挙げるとすると、それは「依頼者（不動産所有者）の協力が必要不可欠」という点になります。

不動産競売の場合は、裁判所の主導によって手続きが進められ、対象の不動産は自動的に落札者へ引き渡されるような流れになっています。これは、民事執行法という法律に基づいて仕組みが整えられているからです。本人が特に何もしなくても、時期がきたら不動産の売却は完了します。例えば、不動産競売によって買受人が決定すると、対象の不動産がご自宅などの場合、今までの所有者は強制的に自宅を追い出されてしまう可能性もあります。

しかし、任意売却の場合は「何もしなければ競売になる」という状況を打破するための手続きになりますので、その手続きを行っていくにあたり依頼者（不動産所有者）の方には、必要なところで協力していただかなければなりません。非協力的な方の場合、最終的には、任意売却失敗つまりは不動産競売になるという結果で終わってしまう可能性が高くなります。

では、どのような方が任意売却に失敗してしまうのでしょうか。その特徴をお伝えしたいと思います。

誰にも相談できず一人で悩み続ける

住宅ローンや税金といったお金が関係する問題は、一人で悩んでいても絶対に解決しません。なぜなら、そこには利害関係者が存在するからです。

住宅ローンの場合は借入れをした金融機関や保証会社など、健康保険料や税金などの場合は役所や税務署といった行政機関、そして不動産仲介業者や新しい買主など、多くの人々が関係してきます。これらの利害関係者との話し合いが全てまとまらない限り、任意売却は成功しません。そのような中で、判断できずに一人で悩んでいては、いつまで経っても問題は解決しないのです。

当社では、誰にも相談できず一人で悩み、時間だけが過ぎてしまった結果、時間切れで競売になってしまったという方も、今までにたくさん見てきました。

自分が置かれている状況の深刻さを理解していない

これは特に、競売を申立てられている方によく見られる特徴です。

競売を申立てられたということは、セットされたタイマーのスイッチが押されたということになります。したがって、競売を回避するためにはできるだけ早急に判断し、行動を起こしてタイマーをストップさせなければなりません。

競売開始決定の通知が届いてからタイムリミット（入札開始）までは、およそ3～6ヶ月が一般的な目安です。この状況をどう対処すればよいのか、その判断が一日遅れるごとに、任意売却の成功率は坂道を転がり落ちるように下がっていき、時間が経てば経つほどその下降速度は増していきます。私たちが早めの相談をお勧めしているのはそのためです。

タイマーのスイッチが押されたという事態の深刻さを本人が理解しなければ、任意売却は成功に繋がりません。

非現実的な希望を譲らない

例えば、

「任意売却後、手元に1,000万円は残したい」
「リースバックをして住み続けたいけど、月々の家賃を3万円くらいにして欲しい」

など、誰がどう見ても物理的に無理だと思われるような希望を言い続け、それらの条件を一切妥協されない方がいらっしゃいます。状況によっては、希望が叶うケースもあるかもしれませんが、多くの場合、このような非現実的な希望・要望を実現させることは不可能です。

いちとりでは、できる限りご相談いただいた方のご希望に沿うかたちで解決に向けて努力いたしますが、現実的に無理なご希望・ご要望には「できない」とハッキリ明確にお伝えします。時間が限られている中で行うのが任意売却です。できないことにいくら時間をかけても、問題の解決には結びつかないからです。

非現実的な希望や要望を頑なに主張し続けるのではなく、実現できる解決方法の中から、できるだけご希望に近づくことを目標にしてください。

任意売却を成功させる人の特徴

ここまで、任意売却に失敗してしまう人の特徴を挙げてみました。

では逆に、任意売却に成功する人とはどのような人なのでしょうか。皆さん、大体もうお分かりだと思います。それはまさに失敗する人の逆です。

つまり、

• 色々な人に相談をして、協力を仰ぐことができる
• 自分が置かれている状況を理解して、素早く決断できる
• 現実的な解決方法の中から、自分にとっての最善策を選択することができる

このような対応をとることができる人は、任意売却に成功する確率が高いです。

不動産競売や任意売却を目の前にして、ご自宅などの大切な不動産を守りたいと思う気持ちは痛いほどわかります。しかし、それ以上に大切なことは、ご自身のこれからの人生を守るということではないでしょうか。任意売却を検討される方は、是非、成功に向けて行動を起こしてください。

まとめ

任意売却の依頼は、任意売却に関するスキルが豊富にある専門の会社にされることをお勧めします。特に不動産競売の開始決定が出されているなど、タイムリミットが設定されてしまった方の場合には、一日も早く専門家に相談してください。

いちとりは、任意売却を専門に扱う不動産会社です。

任意売却の知識も実績も豊富にありますので、他社では断られたという方でも、当社で任意売却を行って解決できたという事例がたくさんあります。お困りのことがございましたら、是非一度、お問い合わせください。ご相談者様の抱える問題を解決するために、いちとりが最後までしっかりサポートいたします。

ご自宅は、あなたの大切な財産です。「あの時、こうしていれば良かった･･･」という後悔だけはしないでください。時間は待ってくれません。成功の鍵は早めの決断と行動です！