残債とは?調べ方や返済できなくなった場合の対応方法について

お金やローンにまつわる情報を調べていると、意味の分からない用語が出てくることがよくあります。
今回のコラムでは「残債」という言葉の意味と、調べ方や残債を返済できなくなったときの対応方法などについてお伝えします。

目次

残債とは

「残債」とは、ある借入れについて、残っている残金のことを指す用語です。

例えば、100万円のお金を銀行から借りて分割で返済した場合、債務は少しずつ減っていきます。「残債」という言葉は、分割返済している途中の残っている借金のことをいいます。残債は「残債務」と呼ばれることもあります。

残債の調べ方

借入れをしている人が、今現在どれくらいの借金が残っているのかを調べたい場合、いくつか方法があります。
残債がいくら残っているのかを調べる方法を確認していきましょう。

貸金業者からの借入れの残債確認方法

貸金業者から借入れしている分の残債を調べる方法は、返済時に必ず渡される明細に記載されていますので、その明細書で確認します。
しかし、明細を破棄してしまったり手元にない場合には、電話や店頭で問い合わせれば残金を教えてもらえます。
また昨今では、インターネットで確認できるシステムを導入している会社もあります。その場合は、パソコンやスマートフォンを利用して確認することも可能です。

クレジットカードの残債確認方法

クレジットカードのように、毎月引き落としされるタイプの場合にはATMなどでは返済をしません。
クレジットカードの残債を調べる場合には、カード会社から郵送される明細書を確認したり、インターネットなどを利用してカード会員ページで残債の金額を確認するのが一般的です。

信用情報の開示による確認方法

貸金業者からの借入れやクレジットカード、携帯電話の分割購入など、信用情報を利用して行われる取引については、信用情報機関に情報が登録されています。そこで、信用情報機関に信用情報を開示してもらうことで、自分の残債を確認する方法があります。

信用情報は、信用情報機関という信用情報を扱う会社が所有しており、本人であれば開示をしてもらうことが可能です。
信用情報機関は現在、以下の3社が該当します。

  • 全国銀行個人信用センター(略称KSC)
  • 株式会社シー・アイ・シー(略称CIC)
  • 株式会社日本信用情報機構(略称JICC)

上記に記した信用情報機関であれば、どこに開示請求をしても構いません。また、開示は来社・郵送どちらでも可能になっています。

亡くなった人の残債確認方法

亡くなった人の残債については、相続人が信用情報機関に請求することで調べることが可能です。
前述した信用情報機関3社は全て、本人が亡くなった場合に法定相続人に対する残債の開示に応じています。

貸金業者以外からの借入れの残債確認方法

貸金業者以外からの借入れについては、その借入れごとに確認する必要があります。
例えば、会社からの借入れや、親族・知人などからの借入れの残債は、本人に直接確認するのが妥当です。また、買掛金については帳簿を確認するなどして計算することが可能でしょう。

残債を減らすメリットと方法

次に、借金の残債を減らすメリットと、残債を減らす方法について確認しましょう。

残債を減らすメリット

毎月返済をしていけば自然と残債は減ります。
しかし、貸金業者から借入れをすると必ず利息がつきます。利息は、元金(=残債)の額に応じて計算されることになりますので、残債が早く減ればそれだけ利息の負担も軽くなります。

住宅ローンで、繰上げ返済をしていく方法を採るのは、このような理由があるからです。

残債を減らす方法

残債を減らす方法としては、当然のことながら「返済をする」しかありません。
そして、早く借金を無くしたいと思うのであれば、月々決められた返済額よりも多くの額を返済するということに尽き、その方法は、「収入を増やす」「支出を減らす」の二択です。

収入を増やす

収入を増やす方法として考えられるものとしては、

  • 新たに仕事を始める
  • 仕事量や残業を増やす
  • 昇給などで基本給や時給単価を上げる
  • 会社から補助や手当の支給を受ける
  • 資産を運用する
  • 副業する
  • 行政サービスなどを利用する(手当や給付金なども含む)

などが挙げられます。
専業主婦だった奥さんがパートに出るなどで共働きになれば世帯収入が上がりますし、最近では副業や投資などによる資産運用もブームとなっています。また、会社からの補助や手当、行政サービスの利用や給付金の受給などを活用することで収入UPも見込めます。
様々な方法で収入が上がれば、上がった分を返済にまわすことで債務を減らすことができるようになります。

支出を減らす

支出を減らす方法としては、負担が大きいと思われる固定費から減らしていくのが良いとされています。一般的に、どのような費用が挙げられるかというと、

  • 家賃
  • 保険料
  • 水道光熱費
  • 携帯電話料金
  • 車やバイクなどの維持費
  • 各種ローン

などです。
これらの支出は毎月必ずかかる固定費です。無駄に多く支払っているものはないか、固定費の見直しをすることで月々の支出を抑えることができます。支出を抑えて浮いたお金を返済にまわせば債務を減らすことが可能となります。
また、家計の見直しについては、ファイナンシャルプランナー(FP)と呼ばれるお金に関する専門職の方が相談に乗ってくれますので、一度、家計をきちんと見直したいと思われた方は、専門家に相談されてみることもお勧めします。

残債の返済が難しくなったら

残債の返済が難しくなったときには、借金自体をどうにかするための債務整理を検討することになります。

債務整理とは

借金の返済が出来なくなり、残債をどうしたらよいかと困ったときに考えるのが「債務整理」です。債務整理には、主に次の3つの方法があります。

任意整理(支払いは残債の元金のみ)

貸金業者からお金を借りている場合、返済する際には利息と合わせて返済する必要があり、返済が滞ればさらに遅延損害金もプラスして返済しなければなりません。

任意整理をすると、殆どのケースで残債のうち元金のみの分割返済となるよう返済を楽にしてもらえます。つまり、将来発生する利息、既に支払期が来ている返済分の利息、遅延損害金の支払いはなくなります。この方法は、元金を返済することが前提となる手続きですので、元金の支払いができない場合には利用することができません。

自己破産(借金の免責)

残債が全く返済できない、支払不能という状態になっている場合には、自己破産という債務整理方法を利用することができます。自己破産をすると、税金や養育費などといった一部の債務を除く債務を免責してくれますので、以後、支払いをする必要がなくなります。

強力な債務整理手段ですので、様々な不利益もあり、自宅を所有しているようなケースでは自宅の所有権を失うことは避けられない点に注意が必要です。

個人再生(借金の元金を減額)

任意整理で支払いをすることはできなくても、元金をもっと減らしてもらえれば返済できるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。このような場合には、個人再生を利用すれば、住宅ローンはそのまま支払って住宅を維持することができます。

但し、住宅ローン自体が遅れているような場合には、住宅ローンの滞納分は支払う必要があり、滞納が6ヶ月を超えているような場合には利用することができません。

また、収入が下がって住宅ローンの支払い自体が難しくなっている場合には、収入の範囲で支払いができる家に引っ越しをすることが適切であるといえます。このような場合には、個人再生をするよりも、後述する任意売却による方法で対応するほうがよいでしょう。

任意売却とは

債務が住宅ローンの場合には、「任意売却」という方法で債務を減らすことができます。
では、任意売却についても確認しておきましょう。

債務の返済ができなくなったときに、もうひとつ考えなければならない大切な問題が住居です。特に住宅ローンで住宅を購入している場合、その対応次第では強制的に競売によって自宅を失い、退去を余儀なくされます。そうならないよう、より有利な状況で転居ができたり、場合によっては所有権を失っても住み続けることを可能にするのが任意売却です。

任意売却の基本的な仕組み

住宅ローンで住宅を購入すると、返済ができなくなったときに住宅を売却して債務の返済に充てることができるよう、抵当権という権利がつけられます。実際に住宅ローンの返済ができなくなったときには、住宅ローン債権者は抵当権を実行して住宅を競売し、売却代金を残債に充当します。そのため、債務者は住宅を失うことになります。

しかし、競売での売却は「内覧ができない」「占有屋などがいる可能性がある」などの原因で、市場価格の7割程度で売却されることが多く、住宅ローンの残債に充てることができる金額が少なくなるという問題があります。

とはいえ、競売にしても自分で売却するにしても、債務者としては住宅を失うことに変わりなく、自宅を市場価格で売却するモーチベーションが湧かないこともあります。そのため、市場価格に近い金額で売却をしてくれれば、引っ越し費用を工面するなどして、債務者に利益を与えるのが任意売却です。

任意売却は、住宅ローン債権者との話し合いが必要になる特殊な不動産売却方法のため、任意売却専門の会社に依頼するのがベストです。

リースバックをすれば住み続けることも可能

任意売却の中の手段のひとつとして、「リースバック」という方法があります。

リースバックとは、住宅を任意売却によって親族や不動産投資家などに購入してもらい、その方に賃料を支払って住み続けるという方法です。リースバックによって、そのまま現在の住宅に住み続けることが可能となります。

住宅ローンの滞納があり、任意整理や個人再生の利用ができない場合には、住み続けられる可能性があるリースバックを検討してもよいでしょう。リースバックも、任意売却に強い専門家に依頼することをお勧めします。

まとめ

今回のコラムでは、残債についての意味や調べ方、残債を減らす方法、残債が払えなくなった場合の対処方法などについてお伝えしました。

住宅ローンの残債が支払えない場合には、まずは、任意売却専門の会社に相談をしてみてください。

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