任意売却のデメリットを専門家が解説!成立を妨げる要因と大切な確認ポイント

住宅ローンの返済が困難になったときの選択肢のひとつに、「任意売却」があります。任意売却は、競売と比べて売却条件や売却後の生活について柔軟に対応できる可能性がある一方で、デメリットや注意すべき点もあります。
大切なのは、任意売却のメリットだけでなくデメリットについても理解し、自分の状況に合った対応を検討することです。
この記事では、任意売却が成立しない主な原因や、手続きを進める際に確認しておきたいポイント、相談先を選ぶポイントについて解説します。
住宅ローンや税金の滞納で悩んでいる方、すでに競売の手続きが進んでいる方は、今後の対応を考えるための参考にしてください。

株式会社いちとり
代表取締役/代表相談員
林 達治
東証一部上場の不動産会社、外資系金融機関、任意売却専門会社での豊富な実務経験を活かし、「住宅ローン滞納・競売相談所」を開設。
代表相談員として、「勇気を出して相談してくださった方に、最後まで寄り添うこと」を信条に、一人ひとりの不安に寄り添い、最適な解決策を提案している。
住宅ローンの滞納や競売に関する専門知識と年間500件以上の相談実績をもとに、全国のご相談者様へのサポートを続けている。
📞住宅ローン滞納、競売申立てにお悩みではありませんか?
電話で無料相談 0120-49-1102LINEで気軽に相談(24時間受付)
(お電話受付時間:平日10時〜18時)
※不動産をお持ちでない方、法律相談のみのお問い合わせには対応しておりません※
任意売却が成立しない原因とは?
任意売却は、住宅ローンの返済が難しくなった方にとって、自宅の売却やその後の生活を立て直すための選択肢のひとつです。
ただし、通常の不動産売却とは異なり、債権者との調整などが必要になるため、希望すれば必ず成立するというわけでもありません。
ここでは、任意売却の成立を妨げる主な要因を4つ紹介します。
債権者から売却条件の同意を得られない
任意売却では、住宅ローンの残債務が売却価格を上回る場合など、売却代金だけでは借入金を完済できないケースが多くあります。そのため、抵当権を設定している金融機関などの債権者から、売却価格や売却代金の配分について同意を得る必要があります。
例えば、自宅を2,000万円で売却できる見込みがあっても、住宅ローンの残債務が2,500万円ある場合、売却代金だけでは500万円が残ります。このようなとき、債権者が売却条件に同意しなければ、任意売却を進めることはできません。
債権者は、売却価格が適正か、競売に進んだ場合と比べて回収額がどうなるかなどを考慮して判断します。そのため、所有者が希望する価格で売却できるとは限らず、価格の見直しや条件の調整を求められることもあります。
また、税金の滞納によって不動産が差し押さえられている場合は、金融機関だけでなく、差し押さえを行った自治体や税務署などとの調整も必要になることがあります。
任意売却を進めるには、関係する債権者や行政機関の意向を確認し、現実的な売却条件を検討することが重要です。
連帯保証人や共有者との合意形成が難しい
任意売却では、連帯保証人や不動産の共有者との関係が、手続きを進めるうえで問題になることもあります。
例えば、夫婦で住宅ローンを組んでいる場合や、親子で不動産を共有している場合、売却について双方の意見が一致しないことがあります。
「自宅を手放したくない」「売却後に残る債務が心配」「自分には関係のない借金まで負担したくない」など、それぞれに事情や不安があるためです。
また、連帯保証人がいる場合は、任意売却によって住宅ローンの残債務がなくなるとは限らないため、売却後の返済についても考慮する必要があります。主債務者が返済できなくなった場合、連帯保証人に返済を求められる可能性があるためです。
共有者や連帯保証人との話し合いが難航すると、必要な手続きが進まず、売却の機会を逃してしまうこともあります。
こうした状況では、当事者だけで話し合いを続けるのではなく、任意売却の専門会社などに相談し、関係者への説明や調整の進め方を検討することもひとつの方法です。
買主が見つからず売却期限を迎える
任意売却を成立させるには、実際に不動産を購入する買主を見つけなければなりません。
しかし、不動産の立地や築年数、建物の状態、売却価格などによっては、購入希望者がなかなか現れないこともあります。
特に、競売の手続きが進んでいる場合は、売却活動に使える時間が限られます。買主が見つかったとしても、住宅ローンの審査や契約手続き、引き渡しの調整などに時間がかかり、期限までに売却を完了できない可能性もあります。
売却を急ぐあまり、相場からかけ離れた価格を設定してしまうと、かえって購入希望者が集まらないことも考えられます。一方で、価格を下げる場合も、債権者の同意を得る必要があります。
そのため、任意売却では、適切な価格設定と販売活動を行いながら、債権者が求める条件や競売の進行状況も踏まえて、計画的に売却を進めることが求められます。
競売手続きが進み、売却に使える時間が限られている
任意売却を検討するうえで、特に注意したいのが競売の進行状況です。
住宅ローンの滞納が続くと、金融機関などの債権者が裁判所に競売を申し立てることがあります。競売が開始されると、裁判所による不動産の調査や評価、入札に向けた手続きなどが進んでいきます。
競売の手続きが始まった後でも、状況によっては任意売却を進められる可能性があります。
ただし、競売の手続きが進むほど、債権者の同意を得て、買主を探し、売買契約や決済を完了させるための時間が限られていきます。
「競売開始決定通知が届いたけれど、まだ何もしていない」「任意売却を考えていたものの、どこに相談すればよいかわからなかった」という場合も、まずは現在の競売手続きの段階を確認することが大切です。
⚠️競売に関する通知が届いている場合は、書類に記載されている内容や日付などを確認したうえで、できるだけ早急に専門家へ相談しましょう。
📞お悩みは一人で抱え込まずご相談ください。
電話で無料相談 0120-49-1102LINEで気軽に相談(24時間受付)
(お電話受付時間:平日10時〜18時)
※不動産をお持ちでない方、法律相談のみのお問い合わせには対応しておりません※
任意売却を進める際に確認しておきたいポイント
任意売却を進めるためには、売却できるかどうかだけでなく、売却後にどのような生活を送ることになるのかも考えておく必要があります。
ここでは、相談前や手続きを進める際に確認しておきたい3つのポイントを紹介します。
残債務と売却後の返済見込みを把握する
任意売却を検討するときは、住宅ローンの残債務と、自宅を売却した後にどの程度の債務が残るのかを把握することが大切です。
例えば、住宅ローンの残債務が2,500万円で、自宅を2,000万円で売却できた場合、単純計算では500万円の債務が残ります。(実際には、売却にかかる費用や債権者との合意内容などによって、残る金額は変わる可能性があります。)
任意売却は、必ずしも住宅ローンの残債務をゼロにできる方法ではありません。売却後も返済義務が残る場合には、債権者との話し合いを通じて、収入や生活費などを踏まえた返済方法を検討することになります。
そのため、毎月の収入や支出、他の借入金の有無なども整理し、売却後の生活を具体的に考えておくことが重要です。また、住宅ローン以外に税金や管理費などの滞納がある場合は、それらの金額や手続きについても確認しておきましょう。
自分だけでは全体像を把握しにくい場合は、住宅ローンの残高がわかる書類や督促状などを用意して、専門家に相談することをおすすめします。
債権者との交渉や売却スケジュールを確認する
任意売却を成立させるには、債権者との交渉と、不動産の販売活動を並行して進める必要があります。
債権者への相談が遅れたり、必要書類の準備に時間がかかったりすると、売却活動に使える期間が短くなるおそれがあります。
また、競売の手続きが進んでいる場合は、売買契約を結ぶだけでなく、決済や引き渡しまでのスケジュールを考慮しなければなりません。
専門会社に相談する際は、次のような点を確認しておくとよいでしょう。
- 現在の状況で任意売却を進められる可能性があるか
- 債権者との交渉はどのように進めるのか
- いつまでに買主を見つけ、売却を完了させる必要があるのか
- どのような書類を準備すればよいのか
- 任意売却が成立しなかった場合、どのような対応が考えられるのか
今後の流れを把握しておけば、何を優先すべきかがわかり、漠然とした不安も整理しやすくなります。
任意売却の実績があり、費用の説明が明確にできる会社を選ぶ
任意売却を相談する会社を選ぶ際は、実績や費用についても確認しておきましょう。
任意売却では、通常の不動産売却とは異なり、債権者との交渉や競売の進行状況を踏まえた対応が求められます。そのため、一般的な不動産売買だけでなく、任意売却に関する知識や経験がある会社に相談することをおすすめします。
相談時には、これまでの取り扱い実績だけでなく、自分と似た状況の相談にどのように対応してきたのかを尋ねてみるとよいでしょう。また、費用についても、どのような費用が発生するのか、誰が負担するのか、売却代金から支払えるものがあるのかなど、具体的な説明を受けることが大切です。
「費用は一切かからない」「必ず競売を回避できる」といった説明だけで判断せず、条件や例外についても確認しましょう。こちらの不安や疑問に丁寧に答えてくれるかどうかも、相談先を選ぶうえで大切なポイントです。
任意売却の依頼先の選び方については、以下のページでもご紹介しています。
▶参考ページ:任意売却の依頼先の選び方
任意売却のデメリット|よくある質問(Q&A)
任意売却を検討している方からは、競売との違いや売却後の返済、相談のタイミングなどについて、さまざまな質問が寄せられます。
ここでは、特に多く寄せられる4つの質問についてお答えします。
Q. 任意売却をすると必ず競売を避けられますか?
A. いいえ。任意売却を選択しても、必ず競売を避けられるとは限りません。
任意売却を成立させるには、債権者の同意を得ることや、買主を見つけることなど、いくつかの条件を満たす必要があります。
例えば、債権者が売却条件に同意しない場合や、競売の期限までに売却を完了できない場合は、任意売却が成立せず、競売が進む可能性があります。
また、税金の滞納によって不動産が差し押さえられている場合も、差し押さえの解除などについて関係機関との調整が必要になることがあります。
ただし、競売の申し立てを受けた後でも、手続きの進行状況などによっては任意売却を検討できる場合があります。
「もう競売が始まっているから無理だろう」と自己判断せず、まずは現在の状況を専門家に伝え、どのような選択肢があるのか確認してみましょう。
Q. 任意売却後の住宅ローンはどうなりますか?
A. 任意売却後も住宅ローンの残債務がある場合は、原則として返済義務が残ります。
多くの場合、債権者との話し合いを通じて返済方法を検討することになります。収入や生活費などの事情を踏まえ、毎月の返済について相談できる場合もありますが、返済額や返済期間などの条件は、債権者の判断や個々の状況によって異なります。また、連帯保証人がいる場合は、その方への請求についても確認が必要です。
任意売却を検討する際は、家を売却することだけでなく、売却後に残る債務や生活費を含めた資金計画についても相談しておきましょう。
Q. 任意売却はいつ専門家に相談すればよいですか?
A. 任意売却を検討する場合は、住宅ローンの返済が難しいと感じた段階で、早めに相談することをおすすめします。
早い段階で相談できれば、任意売却以外の選択肢も含めて検討できる可能性があります。また、売却活動や債権者との交渉に必要な時間を確保しやすくなります。
「まだ滞納が始まったばかりだから」「相談するほど深刻ではないかもしれない」とためらう必要はありません。今の状況を整理し、これから何をすべきか確認するための相談でも大丈夫です。
Q. 任意売却の相談をしたら必ず依頼しなければなりませんか?
A. いいえ。相談したからといって、必ずその会社に依頼しなければならないわけではありません。
まずは、自分の状況で任意売却が可能なのか、どのような手続きが必要なのか、費用はどの程度かかるのかといった点を確認してください。
相談内容や説明に納得できなければ、その場で契約する必要はありません。複数の会社に相談し、対応や説明のわかりやすさを比較することもできます。
ただし、競売の手続きが進んでいる場合は、相談先を比較する間にも時間が経過していきます。相談できる期限や、今後の手続きへの影響については、早めに確認しておきましょう。
まとめ|任意売却のデメリットを理解し、早めに専門家へ相談しよう
任意売却は、住宅ローンの返済が難しくなった方や、競売の手続きが進んでいる方にとって、自宅の売却や生活の立て直しを検討するための選択肢のひとつです。
一方で、債権者の同意が得られない、買主が見つからない、連帯保証人や共有者との合意形成が難しいなど、さまざまな理由によって成立しない可能性もあります。また、任意売却が成立しても、住宅ローンの残債務がなくなるとは限りません。
こうしたデメリットや注意点を理解したうえで、自分の状況に合った対応を検討することが大切です。
「任意売却ができるかわからない」「何から始めればよいかわからない」という段階でも、まずは相談することから始められます。
「住宅ローン滞納・競売相談所」では、住宅ローンの滞納や競売に関するお悩みについて、現在の状況をお伺いし、任意売却の可能性や今後の進め方をご案内しています。
相談したからといって、その場ですぐ結論を出す必要はありません。説明を聞いたうえで、今後の対応をじっくり検討していただけます。
住宅ローンの返済や競売について悩みを抱え込まず、これからの生活を守るために、できることから一緒に考えていきましょう。まずは不安や疑問をお聞かせください。
📞 電話・LINEでのご相談が早くておすすめです。
電話で無料相談 0120-49-1102 LINEで気軽に相談(24時間受付)
(お電話受付時間:平日10時〜18時)
※不動産をお持ちでない方、法律相談のみのお問い合わせには対応しておりません※


