任意売却をするときに大切なこと
任意売却で、せっかく購入申込みをいただいたのに、あることが起こって契約がキャンセルに・・・。
今回は、任意売却を専門に扱う同業他社の担当者さん(A相談員)から以前伺った、実際にあったお話のことを書いてみたいと思います。
1年ほど前、A相談員は一人のご相談者様より任意売却の依頼をいただいたそうです。
その時のご相談者様のお名前を、仮に「吉田さん」とさせていただきます。
吉田さんは当時、仕事が減ったことが原因で収入が減り、とにかく生活費を重視したお金の使い方をされていました。奥様とお子様がいるからです。家族思いの優しいお父さんだったそうです。
しかし、現実はそう甘くはなく、次第に住宅ローンの支払いに困窮することとなり、消費者金融からお金を借りて、それを住宅ローンに補填する、いわゆる自転車操業的な生活スタイルになってしまったのです。
残念ながら、自転車操業はいずれ窮地に陥ります。
吉田さんもついに住宅ローンを支払うことができなくなり、困り果てた末、インターネット検索で任意売却を知り、A相談員の会社へ相談に訪れたそうです。
ご相談時の吉田さんの状況は、次の通り。
■ 住宅ローン滞納: 3ヶ月
■ 消費者金融からの借入: あり
吉田さんの希望は、「できるだけ高く売却して残債務を減らしたい」ということだったようです。
A相談員は一般市場の相場をみながら、ご自宅を売却して住宅ローンの残債務(滞納額・延滞金含む)と、消費者金融からの借入金を完済した上で、新生活のための準備金を手元に少し残せるくらいの売却価格を算出し、債権者との話し合いを開始したそうです。
債権者との話し合いには少し時間を要したみたいですが、任意売却することで債務の全額回収の目処が立ったことと、吉田さんの任意売却への積極的な対応を理解いただき、最終的に債権者は任意売却を快く応諾してくださったそうです。
そして、売却活動を行い、購入希望者も見つかり、いざ契約へ!
しかし、想像もしなかったことが、このタイミングで起こりました。
吉田さんに、ご自宅マンションの管理費の滞納があることが発覚したのです。
マンションを売却する際、管理費や修繕積立金の滞納が残ったまま売却すると、その滞納金は新たにそのマンションを購入した買主が支払うことになります。
そのため、管理費や修繕積立金の滞納が残っている状態でのマンション売却は、なかなか困難を極めます。他人の借金を払ってまで、マンションを購入したいと思う人はあまりいないからです。
吉田さんの場合も例外ではありませんでした。
A相談員がその事実を購入希望者に伝えたところ、やはり契約はキャンセルとなってしまったそうです。
担当されたA相談員曰く、
「面談をさせていただいた時に、何か言いづらそうなことがあるような表情をされていたのを、後になって思い出したんですよね・・・」
A相談員が対応できていなかったことは、ご相談いただいた方の状況把握だけでなく、しっかりとした信頼関係を築いた上で、任意売却の依頼を受けなかったことではないかと思います。
ご自身の良くない状況を他人に話すということに抵抗を感じる方や、恥ずかしいと思われる方はとても多いです。
しかし、任意売却を行うためには、借入や滞納をしている全ての債権者の同意が必要です。
抵抗を感じる、恥ずかしい、といって正確な情報を伝えていただかなくては、私たちも任意売却によって問題を解決させることは出来なくなります。
そのためには、お互いに信頼関係をもって問題の解決に向かっていくことが重要です。
ご相談者様には、自分が置かれている状況を全てお伝えいただき、私たち任意売却を専門に扱う相談員はその情報を基に、どのような解決策があるかをきちんとご相談者様に説明、ご提案する。
これは、任意売却をするときに、とっても大切なことなのです。
今回の件に関しては、再度、吉田さんが抱える全ての債務の洗い出しを行い、金融機関だけでなく、マンションの管理組合とも話し合いを行うことで、当初の予定よりもかなり時間が掛かってしまいましたが、何とか任意売却によって問題を解決することができたそうです。
A相談員の心からホッとした表情が、何だか今でも忘れられないでいます。
いちとりは、「任意売却」を専門に扱う不動産会社です。
当社は、任意売却に対しての知識も実績も豊富にあります。
ご不安や心配事もたくさんあるかと思いますが、いちとりでは、最初のご面談をとても大切に考えております。
任意売却の専門相談員が、丁寧に、そしてしっかりとご相談者様のお話を伺って、その情報を基に最善・最良の解決策をご提案いたします。
ご相談から任意売却による解決まで費用は一切無料です。
スムーズにご相談者様のご希望に沿った解決ができるよう、全力でサポートいたします。
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