督促状と催告書の違いについて。不安な時にみるべきポイント

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前回は、「住宅ローン滞納における期限の利益の喪失」をテーマにお話させていただきました。
 
住宅ローンに限らず、借入金や税金・保険料などの返済を滞納されている場合、実際には期限の利益が喪失する前に「督促状」や「催告書」などの書面を通じて返済が求められます。それを無視して滞納を続けたときに期限の利益は喪失するのが一般的です。
 
そこで今回は、期限の利益が喪失する前に直面する「督促状」と「催告書」についてお話したいと思います。
 
 

目次

「督促状」と「催告書」

 
 

「督促状」も「催告書」も、料金の未払いや借入金の返済が滞っている人に対し、支払いや返済を催促するための手紙という点では同じです。
しかし、状況によって、それぞれ意味が変わってきますので、これらの手紙を受け取ってしまったときは注意してください。
 
 

「督促」と「催告」の違い

 
 

まず、「督促」と「催告」の違いについてです。

民間のケース(債権者が、金融機関や管理会社、保険会社など民間企業の場合)


住宅ローンやマンションの管理費、保険会社への保険料の支払いなどを滞納していると、金融機関や管理会社、保険会社などから「督促状」が送られてきて督促を受けます。
 
この督促は、支払いを催促するためのものですが、そこに書かれている文面は「支払いの確認が取れなかったので、○月○日までにお支払いください」などといった比較的優しい内容の文面となっています。このときに、手紙に記載されている期限までに未納金を支払えば特に問題はありません。
 
しかし、この督促を受けても何も対応をしない場合は、次に「催告書」といって「督促状」より厳しい内容の通知が『内容証明郵便』によって送られてきます。

行政のケース。(債権者が、税務署や役所など行政機関の場合)

行政のケースというのは、各種税金や健康保険料など、国や役所などに支払うべきものを滞納した場合のことをいいます。
 
この場合は、行政機関から「督促状」の前に「催告書」が送られてきます。こちらの「催告書」の内容はわりと軽いもので法的効力はなく、「催告書」のあとに送られてくる「督促状」に強い法的効力が発生します。
 
 

「督促」の法的効力

民間のケースで送られてくる「督促状」も、優しい内容で書かれているとはいえ、法的効力がないわけではありません。
 
債権者である金融機関などは「督促状」の送付にあたり、裁判所に支払督促(※1)の申立を行います。そして、裁判所においてその申立が認められた場合には、裁判所から債務者宛に「支払督促」が送られてきます。
 
「支払督促」を受け取った場合、2週間以内に異議申立をしないと、債務者が期限の利益の喪失を認めたとされ、一括返済の義務が生じることになります。そして、債権者側は2週間以内に異議申立がなかったとして、仮執行宣言(※2)の申立に移ります。準備に時間もかかりますので、その間に債務者へは「催告」を行います。

(※1)支払督促
「支払督促」とは、貸したお金や支払うべきお金を相手方(債務者)が支払わない場合に、申立人(債権者)側の申立のみに基づいて、簡易裁判所の書記官が相手方に支払いを命じる略式の手続きのこと。
対象となっている金額に関わらず、下記のような金銭の支払いを求める場合に利用できます。

<支払督促の対象となるもの(一例)>
■ 賃金・立替金
■ 売買代金
■ 給料・報酬
■ 請負代金・修理代金
■ 家賃・地代
■ 敷金・保証金     など 

(※2)仮執行宣言
「仮執行宣言」とは、支払督促に執行力を持たせる手続きのこと。債務者の異議申立期間の2週間を過ぎても債務者側から異議申立や支払いがなかった場合、支払督促に執行力が付与され「強制執行」つまり「差押」をすることができるようになります。

 

「支払督促」を受けた場合はどうしたらよいか?

 
 

では、「支払督促」を受けた場合は、どうしたらよいでしょうか。
 
もし、「そもそも払う必要がない」「請求された金額に納得していない」など、内容に不服がある場合には、裁判所に異議を申立てることができます。期限は「支払督促」を受け取ってから2週間以内です。
 
異議申立する場合は、「支払督促」に同封されている「異議申立書」に必要事項を記入して、送付元である簡易裁判所に直接持参するか郵送で提出します。異議があるにも関わらず、異議申立をしなかった場合には、そのまま手続きが進み、強制執行を受けてしまうことがありますので注意が必要です。
 
「支払督促」は、簡易裁判所から「特別送達」という特別な郵便で送付され、原則、郵便配達員から宛名人に直接手渡しで配達されます。
「支払督促」を受け取ったら放置せず、すぐに内容を確認しましょう。
 
 

裁判所を騙る架空請求の詐欺に注意!

 
 

近年、支払督促の手続きを悪用して架空請求を行う詐欺の事例も報告されているようです。
もし、架空請求であったとしても、それが正規の手続きを踏んだ「支払督促」であれば、定められた期間内に異議申立を行わないと、前述のとおり強制執行を受けてしまう恐れもあります。
全く身に覚えのない「支払督促」を受けた場合には、速やかに異議申立を行ってください。
 
また、「支払督促」に不審な点がある場合には、封筒や書面に記載されている裁判所の住所や電話番号が本物かどうか、裁判所のホームページ等で必ず確認するようにしてください。
偽の「支払督促」であったとしたら、相手に直接問い合わせたり、お金を振り込んだりすることは絶対禁物です!

<参考>
督促手続・少額訴訟手続を悪用した架空請求にご注意ください

競売の開始決定に至るまで

 
 

行政機関による督促と異なり、民間のケースによる督促は、その時点ではまだ差押を受ける状態にはなっていません。可能であればこの段階で返済もしくは金融機関等に相談されるのがベストです。
 
「催告書」の送付段階になってしまうと、競売の開始決定までは、もうあまり時間が残されていないことになります。
解決に向け、できることも徐々に少なくなってきますので、できるだけ早めに対応されることが望まれます。
 
 

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