こんにちは。いちとり代表コンサルタントの林です。
最近「地面師(じめんし)」という言葉をよく聞くようになりまし
た。皆さん、ご存知ですか?
「地面師」とは、土地や建物の持主(本当の所有者)が全く知らな
いところでその所有者になりすまし、不動産を勝手に第三者に転売
して代金をだまし取ったり、担保に入れてお金を借りたりする詐欺
師(グループ)のことです。
不動産を探す役、書類を偽造する役、所有者になりすます役、など
役割を分担し、事件ごとにメンバーを組み替えたりもするそうです。
地面師(グループ)による詐欺被害は、地価高騰で土地取引が活発
だった1990年前後のバブル期にも多発したようですが、近年、再び
被害が増加傾向にあるそうです。
先日、以前当社で任意売却に成功されたご相談者様よりお電話をい
ただきました。警察から連絡があり、そのときに売却された不動産
で詐欺被害が発生していたとのこと。
ざっくりお話すると、当社が任意売却を進めていた裏でご相談者様
になりすまし、被害者(全く別の買主)と売買契約を締結し、契約
手付金を奪い取ったというのです・・・。
これこそまさに地面師(グループ)の仕業です。私もまさか、こん
な身近でこのような事件が起こるとは思ってもいませんでした。
■ 地面師はどのような手口で犯行に及ぶのか・・・
■ 被害に遭わないための対策はないだろうか・・・
実際に他人事でなくなったと感じた私は、私なりに調べ、コラムと
してまとめてみましたので、是非、併せてお読みください↓
▶ コラム:不動産詐欺のプロ!地面師(グループ)の手口と見分け方
地面師のみに限らず、近年横行している各種詐欺の手口は年々巧妙
化しています。地面師に関していえば、積水ハウスやアパホテルな
どの大企業もその被害に遭ったというのをニュースなどでご存知の
方も多いと思います。その道のプロでさえ騙されることがある詐欺
を見抜くというのは、本当に至難の業となってきました。
しかし、ここで大事なことは、その場ですぐに判断や行動をせずに
一旦「考える時間をもつ」ということです。「考える時間をもつ」
というのは一度冷静になる、誰かに相談する、そのための時間です。
そして、相談するときは相手が紹介してくる人ではなく自分自身が
信頼する人にしてください。
詐欺をしようとする者は、相手(ターゲット)に対応を急がせると
いう傾向があるようです。これは恐らくその相手(ターゲット)に
考える時間を与えないようにすることが意図されているのでしょう。
どのような状況であっても「考える(冷静になる)時間をもつ」と
いうことが、詐欺被害から自分自身の身を守る唯一の方法なのでは
ないかと私は思います。
もう他人事ではありません!
自分がいつ被害に遭ってもおかしくない状況に置かれているという
ことを常に頭の片隅に入れておいてください。
最後に、当社にお電話をいただいた詐欺事件の話、どうやら無事に
犯人は逮捕されたそうです。(安堵)